対象物件
築35年の一戸建て、土地は80坪は母親が所有。
家族構成
相談者:長男・長女
相続人:52歳の長男と50歳の長女
資産状況の整理
母親は金融資産3,000万円、不動産評価5,000万円。
相続税の対策が必要な状況が判明した。
長男は残債4,000万円のマンションを所有し、
金融資産は約3,000万円。家族は4人。
長女は2世帯住宅に住み、不動産資産はないが、
700万円の金融資産を保有。
長期収益重視 vs 相続対策—2つの賃貸プラン
家族全員が「売却」に反対であったため、「維持管理」もしくは「賃貸住宅建設」の2つの選択肢を提案。
母親は相続税対策に積極的で、賃貸住宅建設という活用案を希望。立地は人気の沿線で駅から徒歩8分と好条件であり、有効活用地としても適していた。
賃貸住宅プランの詳細
A案:分割して2棟の賃貸住宅を建設
40坪ずつに分け、1棟は単身者向け、もう1棟はファミリー向けとする計画。
総工費は1億1,000万円、月々の手残りは45~50万円。
B案:敷地いっぱいに1棟を建設
80坪の土地に3階建て鉄骨造を建設。全8戸の賃貸計画で、総工費は1億4,000万円。
月々の手残りは55~60万円。
相続に備えた選択
最終的に、収益性よりも相続の分割を重視し、敷地を分けて2棟建てる案を選択。
ハウスメーカー3社からの提案をもとに、建築予算や事業計画書も作成された。
エージェントの意見
母親と兄妹で話し合いを重ね、土地建物を均等に分ける相続計画が整い、遺言書の作成も提案された。売却せず、母親が健在なうちに活用計画を進めた結果、全員の意向に沿う形でまとまった。